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カナダでのリタイアメント: リタイアメントプランの基礎

(情報更新、加筆/修正、体裁修正等を含む)

リタイアメントプランニング

RRSPの説明に入る前に、そもそもこの「リタイアメントに向けた貯蓄または投資」というものを、パーソナルファイナンスの中でどのような位置づけとして捉えるべきなのか、という点をまとめてみましょう。

目的/ゴール

例えば65歳をリタイアメントのターゲットと設定したとして、退職の時点で、それまでの月々あるいは隔週の給与所得が途絶えるとします。何も蓄えがなければ、あるいは蓄えがあったとしても、この時点からは根本的に家計のやりくりに対する考えを改めなければなりません。その後の収入がなければ、必然的に資産を切り崩しながら支出を支えるしか方法はないからです。

このターニングポイントの到来に際し、
家計への『劇的な変化』を最小限に抑えること
つまりは、
引退前と引退後の生活レベルを同様に保てるようにする為の資金を準備すること
が、リタイアメントに向けた資金形成の根本的な目的およびゴールとなります。
そしてその為に、「労働収入があるうちに、その一部をリタイアメント後の資金として捻出しておく」という方法をとることでそれを実現できる、となるわけです。

いつはじめるべきか

では、この資金形成への努力は、いつから始められるべきなのでしょう。答えは単純明快「今すぐに」です。リタイアメントに向けた貯蓄または投資は、おそらく他のどの資産形成シナリオと比べても、最も長期先のゴールを見据えたものとなるでしょう。積み立て貯蓄/投資に際しては「時間」というのは最も重要なファクターのひとつです。リタイアメント資金形成においても、当然のことながら、その積み立て期間が長ければ長いほど、その運用に際しては有利となります。

リタイアメントプラン/RRSP

では、この資金形成はどのように行えばよいのでしょう。通常のSaving Accountや、GICなどによる運用では不十分なのでしょうか?
ここで晴れて登場するのが、各種税制優遇措置のついた政府主導の登録制リタイアメントプラン、Registered Retirement Savings Plan (RRSP) となるわけです。リタイアメント資金の形成に特化した貯蓄/投資、つまりは「リタイアメントの時点まで、一切引き出す予定がない」ことを前提とする貯蓄/投資に際しては、この制度を利用しない手はありません。
次の項目では、RRSPのルールや仕組み、またその利点などについてまとめてみましょう。


リタイアメント